九州歯科大学同窓会

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ハンズオンセミナー 大森有樹講師

学術だより

  令和2年2月8〜9日、九州歯科大学において大阪にてご開業の大森有樹先生をお招きしてペリオ・インプラント・補綴セクション「力(咬合)のコントロールと欠損補綴設計」の演題でセミナーが開催されました。去年に引き続き2回目の開催でしたが、内容が盛り沢山すぎるので今年は去年より1時間早い14:00スタートとなり、受講生は去年より多い17名の先生方に御参加いただきました。

1日目は講義中心で、力とは何か?力のトラブルについてから始まり、グラインディング・クレンチング・タッピングなどブラキシズムと口腔疾患との関係を咬合を含めた総合的な診査をすることが必要であることをまず説明していただきました。その次に力のリスク診断において、症例を通しながら、顎関節と顎機能検査・CR(中心位・水平的下顎位)・咬合高径(垂直的下顎位)・アンテリアガイダンスとバーティカルストップ、犬歯誘導の重要性を説明いただきました。

CRバイト採得実習では、数多くある採得方法の中でもより簡便なアンテリアジグを用いた方法をデモストレーションの後に相互実習を行いテクニックやポイントなどを再確認することができました。その後は構造力学的マテリアル選択、欠損パターンとブリッジ・インプラント補綴設計の講義があり初日は終了となりました。懇親会はベテランの先生から若手の先生まで、大森先生を囲んで終始賑やかな雰囲気で行われ親睦を深めることができました。

2日目は実習中心で、臼歯部の咬合面形態とそれを具現化する咬合調整の概念の講義から上下6番の歯冠形態修正実習を行いました。側方運動時に作業側と非作業側で咬頭はどこを抜けていくかをまず頭の中にたたき込んでから、実際の口腔内より少し大きめで咬合面のややフラットになっている模型を用いて①咬頭嵌合位が安定すること②咬頭・窩のはっきりとした急峻な形態③顎運動経路で緩やかな形態の3つの具備条件を満たした咬合面形態に仕上げていきました。1回目は先生方もなかなか苦労していたようですが、2回目になるとイメージが頭の中にできているので、バーでどこを落としていけばいいかが分かりよりスムーズで手早くなり、大森先生からも合格をいただきました。その後は理想的な咬合面形態の右下6番の咬合調整の実習が行われ、咬合紙の高い点を基準に相似形に削合していくポイントなどを教えていただきました。

昼休みを挟んで、プロテクションスプリント(ナイトガード)の講義・調整実習が行われ、受講生の先生方が自分の口腔内の模型で作製してきたプロテクションスプリントの調整及び犬歯誘導の作り方のポイントを大森先生の分かりやすい指導もあり、いままでの行ってきた手順を見直すことができたのではと思います。

このセミナーは日常臨床で毎日のように行う咬合調整を再度力のコントロールの概念から学び直し、明日からすぐにでも患者さんに活用できるとあって受講生の先生方もとても充実した2日間でした。最後に超多忙の中、セミナーの講師を引き受けてくださった大森先生に感謝申し上げます。

                                    (野村 陽介)