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平成28年3月18日(金)福岡支部学術講演会

 平成28年3月18日(金) 福岡市歯科医師会第一・第二会議室にて福岡支部学術講演会が行われたのでご報告します。

 

「“のり”から始まる接着人生」

 

子供の頃初めて触れた“接着”は“のり“だった。

紙と紙をのりで貼り合わせると、乾いた後ガビガビになるのがいやだった。

その後“セメ○イン”や“ボ○ド”との出会いを果たし、キレイにくっついたり強力にくっついたりすることを経験し、順調な接着人生を送ってきたのだが、振り返るとやはり“瞬間接着剤”との出会は衝撃的だったと思う。

初めて瞬間接着剤を使ったとき、くっついてしまった指と指をみて途方にくれた。

「ムリヤリはがしたら皮がむけちゃうんじゃないの?」

という不安に怯えつつジワジワと剥がしたものだ。(実は今でもたまに指をくっつけている。)

あれは“接着剤”が有益である半面、危険な側面を持つことを教えてくれた。

ナメてはいけないのである。接着というものは!

そんなことで子供の頃から接着と真摯に向き合う決意を固めていたワタシは、現在福岡市歯科医師会第一・第二会議室にて、九歯大生体材料学教授の清水先生による「歯科接着でできることとできないこと」という講演を聴いているのであった。

 

最近歯科接着で気になることといえばCAD/CAM冠の脱離である。

レジンジャケットのつもりで合着していたらはずれることはずれること。

セメントが合っていないのかと思い各メーカーのセメントやプライマーの性質、合着の手順などを調べていたら、自分の合着の問題点が見えてきた。

サンドブラストしていなかったのである。

どのメーカーのセメントも、合着する前準備としてサンドブラスト処理をすることになっている。

今回の講演でもサンドブラストは必須だと最初に言われてしまった。

接着と真摯に向き合うと決めていたはずなのに、はじめから間違っていたのだ。

もうワタシに接着を語る資格はない。

こうしてワタシの接着人生は唐突に終わりを告げたのだった・・・

だがしかし!明日も何かを口の中で接着しなければならない身の上、反省するまもなくタダイマより第二の接着人生が始まるのであった。

短時間で生まれ変わったワタシは、少しでも多くの情報を手に入れようと講演に集中する。

聞いていて思ったのだが、清水先生の情報はリアルだ。

「○社のメタルプライマーはいい。」

「□社のアロイプライマーを使うとコバルトクロムと床用レジンはつく。」

「△社のプライマーじゃないと陶材焼付用セミプレシャスにはつかない。□社のはだめですね。」等々。

メーカーの人が聞いたら顔が赤くなったり青くなったりでさぞ忙しいことだろう。

でもワタシを含め現場が欲していたのはまさにこんな情報だ。

さらに集中して聞いていると意外なことが語られた。

「CRには接着しませんね。フィラーが多いしマトリックスレジン自体が接着性に乏しい。」

あれ?そうなの??

さらに先生は

「MMAとCRはくっつかない。」

とおっしゃった。

CRコアの支台歯にTEKをつくると、即重と支台歯がくっついてしまうので、とても相性のよい組み合わせだと思っていたのに・・・

ではどうするのかというと

「スーパーボ○ドを“のり”のように使います。」

ということだった。

なるほど、スーパーボ○ドを介在させればいいワケだ。

今まで自分が間違って認識をしていたことがわかった上、ただちに解決策まで教えてもらえて本当にためになる講習会だ。

しかしワタシの接着の原体験から、“のり”と聞くとどうしても“ガビガビ”を連想してしまうため、なにやらうまくいかないような不安な気持ちになるのだった。

「イヤイヤ、再び“のり”から始まったこの第二の接着人生なら、いずれ瞬間接着剤のときのように、高性能な接着剤との出会いが待っているかもしれないゾ。」

と、不安を払拭すべくそんなことを考えてみたのだが、今度はくっついてしまった指を思い出し、やっぱりなにやら不安な気持ちになるのだった。

 

                            大37 大田高史


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