九州歯科大学同窓会

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都道府県だより

九州歯科大学広島県同窓会

広島大学歯学部同窓会広島県支部および九州歯科大学広島県同窓会

平成30年度第1回合同学術講演会

 

 10月13日(土)午後6時30分より県歯会館6階「601、602会議室」に於いて約70名の参加者を得て標記講演会が開催された。

ご講演いただいた内藤真理子先生(39期)・寺山隆司先生(41期)は、両先生とも九州歯科大学をご卒業後それぞれ各地で研鑽を積まれ今春より広島大学歯学部に教授として着任された。広島大学歯学部と九州歯科大学両校にご縁があるお二人を講師としてお迎えできる機会を得たため、今回は広島大学歯学部同窓会広島県支部と合同の学術講演会を行うこととなった。

 板谷和徳広島大学歯学部同窓会広島県支部学術理事の司会進行のもと、田中信吾九州歯科大学広島県同窓会会長の挨拶の後、「健康長寿を目指して:口腔の健康とQOL」と題して内藤真理子広島大学大学院医歯薬保健学研究科口腔保健疫学教授にご登壇いただいた。

 講演の冒頭で、QOLの歴史、基本概念、尺度の種類などQOL評価を行うための基本を概説された。

QOLは用いられる分野によって意味が異なることもあり、調査研究において科学的に評価することが難しい指標であることが語られた。

 講演後半は、内藤先生が実際携わられてきた研究を中心に具体的な研究内容を披露された。口腔と全身の健康ならびにQOLの関連をテーマに調査研究をされ、近年では摂食嚥下障害とQOLに焦点をあてた研究を進めておられるそうである。QOLは歯科臨床に応用できる簡便で統一的な指標にはいたっていないが、これらの研究成果から得られる情報は、患者中心の医療を促進するものになり得るのではないかと感じた。

 続いて「神経障害性疼痛の基礎研究」と題して寺山隆司広島大学大学院医歯薬保健学研究科歯学講座顎顔面解剖学研究室教授にご講演いただいた。

 まず初めに痛みに関する神経解剖のレクチャーがあり、続いて神経障害性疼痛についての詳しい説明があった。末梢神経は損傷を受けた神経だけでなく、その神経が中枢投射する脊髄や延髄で種々の変化が起っていて、このような変化が神経障害性疼痛の発症に関与していることが分かってきている。今回の講演では、末梢神経損傷後に脊髄後角や三叉神経知覚核群で起こる変化についての研究内容が紹介された。

 また講演の最後には、ご自身が経験された慢性疼痛についての最新の知見と対処法について語られた。慢性疼痛の多くは、痛みの記憶として存在しており認知行動療法など精神面へのアプローチが効果的な対処法となるため、寺山先生もこの方法で慢性疼痛を克服されたそうだ。

質疑応答もはさみながら、あっという間に予定時間を過ぎ、最後に天間裕文広島大学同窓会広島県支部支部長の謝辞と閉会の辞で終了した。今回は広島大学スタイルの講演会であったため講演会終了後に場所を県歯会館の5階に移して講演された両先生を囲んでの懇親会も併せて行われた。

内藤真理子講師
寺山隆司講師